アカシジミ- シジミチョウ科 -

アカシジミ1
分布
アカシジミは全国的に分布していますが、九州の南部、高知県の南部などの一部地域では見られません。
生息場所
平地から山地にかけての場所にある落葉広葉樹が茂った森などに生息しています。
また、アカシジミは環境適応能力が高い事から食草があれば都市部の近郊などでも見る事ができます。
季節
5月~7月
成虫は5月の終わりごろから6月にかけて見られますが、寒冷地では6月から7月の時期に活動しています。
アカシジミ2
その他の名称
赤小灰蝶
英名:[The Orange Hairstreak]
学名:[Japonica lutea]
開張
35~45mm
食べ物
アベマキ、アラカシ、ウラジロガシ、カシワ、クヌギ、コナラ、ナラガシワ、ミズナラなどを食べます。
越冬態(えっとうたい)

特徴
アカシジミはオレンジ色の翅を持ったシジミチョウ科の蝶で、表側の前翅の先にはフチに沿った形で三角形の黒班が見られます。また、翅の裏側には上記の写真の通り、翅の中央あたりに白色の条線があり、翅の外側にはより色の濃いオレンジ色の部分や黒い条線、黒い斑紋などが複雑に合わさった模様があります。

アカシジミはクリの花によく集まる事で知られ、オスは昼過ぎ頃から日没にかけての時間帯に活動し、木の幹や枝などの間を群れで飛行します。
メスは活発に動き回るオスとは異なり、食草の付近などで静止している事が多い。幼虫はクヌギなどの新芽で成長します。

アカシジミの存在は江戸時代には既に知られており「虫豸帖(ちゅうちちょう)」という当時の昆虫図鑑のようなものにも記載されています。

尚、アカシジミは環境適応能力が高い為、目立った個体数の減少は見られませんが、環境の破壊などの原因によって生息域はじょじょに狭くなっていると言われています。