イチモンジセセリ- セセリチョウ科 -

イチモンジセセリ1
イチモンジセセリ3
分布
イチモンジセセリは全国的に分布していますが北海道など一部地域ではあまり見られません。
生息場所
山地から平地までの広い範囲に生息しており、街中で見かける事もよくあります。
農地や河川、公園、人家、花壇など様々な場所で見る事ができ、花に多くの個体が群がっている事もあります。
季節
5月~10月
成虫は一年間の活動期間中に3、4回発生します。
イチモンジセセリ2
イチモンジセセリ4
その他の名称
一文字挵
英名:[The Straight Swift]
学名:[Parnara guttata]
開張
34~45mm
食べ物
幼虫はイネ科のイネ、イヌムギ、エノコログサ、ススキ、チガヤ、メヒシバ、アズマネザサなどの他、タケ科の植物も食べます。
越冬態(えっとうたい)
幼虫
特徴
イチモンジセセリは日本に生息しているセセリチョウの中では最も一般的に見られる種類で後翅にある4つの白色の斑紋は直線的に並ぶという特徴があり、この特徴から「一文字(イチモンジ)」と名付けられました。

前翅、後翅の両方に規則的に並んだ白い斑紋が見られ、この白い斑紋は表面、裏面の両方から見る事ができます。翅の表面の地の色は暗褐色、裏面は茶褐色です。

日中は花などを求めて敏速に飛行し、腐った果実や汚物などに集まっている事もあります。また、地面にできた水たまりなどで吸水している姿も見られます。

イチモンジセセリは移動性が強い為、多くの地域で確認されており、関東より西の地域に住む個体は越冬も可能となっているようです。
関東に住む個体群は9月の上旬ごろになると一斉に西南の方向に移動します。

イチモンジセセリの幼虫は農業関係の人達からは「ツトムシ」という名前で呼ばれており、イネを食べて成長する為、稲作農家からは害虫として扱われています。
チャバネセセリ、オオチャバネセセリなどの幼虫もイネ科の植物を食べる事で知られていますが、その中でも特にイチモンジセセリの幼虫が農家の方からは嫌われているようです。