コオイムシ- コオイムシ科 -

コオイムシ1
分布
コオイムシは本州、四国、九州など、主に北海道と沖縄以外の地域に分布しています。
生息場所
里山にある池や沼、水田など。
季節
5月~6月。
春の終わりから初夏にかけてのみ活動しています。
コオイムシ2
その他の名称
子負虫
英名:[Ferocious water bug]
学名:[Appasus japonicus]
体長
18~20mm
食べ物
幼虫は水生昆虫の体液などを吸って成長します。
越冬態(えっとうたい)
成虫
特徴
コオイムシはメスがオスの背中に卵を産みつける昆虫で、そのオスが卵を背に乗せている姿からコオイムシの名がつきました。また、コオイムシは現在では数が激減し、見る機会が殆どなくなったタガメに近い種類の昆虫としても知られていますが、タガメに比べるとコオイムシはまだ見る機会がある為、ある程度の生息数は現在でも確保できているのではないかと考えられています。

コオイムシの体の特徴はタガメと同じく獲物を捕まえる為の鎌のような大きな前足や、頭がやや突き出ており、体は卵形に近い形をしている事などがあげられます。
また、腹端にシュノーケルのような役目を果たす呼吸管があり、それを水面よりも上に出す事で呼吸しています。

コオイムシの生態としては小さな水生昆虫や貝類などを捕らえて体液を吸う事で生活しており、産卵が終わった後は基本的にオスは卵が孵化するまで背に卵を乗せたまま、卵を守りながら生活を続けます。
卵を背に乗せたコオイムシのオスは卵に酸素を与える為に定期的に卵を水面よりも上に出すなどしている事から、オスは卵を背負っている事を自覚し、細心の注意を払っている事がうかがえます。