ヤマトシリアゲ- シリアゲムシ科 -

ヤマトシリアゲ1
分布
ヤマトシリアゲは北海道、本州、四国、九州など国内の広い地域に分布しています。
生息場所
里山など。
季節
4月~5月、7月~8月
ヤマトシリアゲは春と夏の2回の活動期に活動しています。
ヤマトシリアゲ2
その他の名称
学名:[Panorpa japonica]
体長
15~22mm
食べ物
幼虫は腐った植物や小動物の死体などを食べます。
越冬態(えっとうたい)
幼虫
特徴
ヤマトシリアゲは2億5000万年前のベルム期から生息していたシリアゲムシ目に属する、非常に起源の古い昆虫で、長い歴史を持つ昆虫という種の最初期から存在していたとされており、その証拠となる化石なども発見されています。

ヤマトシリアゲの体の特徴は名前の通り、大きく反りあがった腹部でこの特徴から、シリアゲムシは英語で「スコーピオンフライ」と呼ばれていますが、この腹部が反りあがるという特徴を持っているのはオスだけです。
また、春の終わり頃から初夏にかけて現れるものは写真のように黒い体をしていますが、秋の始め頃にでるものは飴色になっており、一見すると違う種類のようにも見えます。

ヤマトシリアゲの成虫は雑食性でケムシなどの昆虫を捕食したり、死んだ虫や木苺など様々なものを餌とします。ヤマトシリアゲのオスはメスの為にエサを確保したりする事もあるそうです。
ヤマトシリアゲは飛ぶ力の弱い昆虫ですが、幅広い生物を餌とできる事や、メスに対して協力的な部分などが、数億年という気が遠くなるような時間を生き続ける事ができた理由なのかもしれません。